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高圧電力の基本料金の計算方法を解説! デマンド値や契約電力の仕組みとは

毎月の高圧電力の基本料金を見て、「どのような計算でこの金額になっているのだろう」と疑問に感じたことはありませんか。

高圧電力の基本料金は、家庭向けの電気料金とは異なり、契約電力や力率などをもとに計算されます。そのため、仕組みを知らないままでは、基本料金が高くなった原因や見直しの方法を判断しにくいでしょう。

この記事では、高圧電力の基本料金の計算方法を解説します。デマンド値や契約電力の仕組み、基本料金の考え方を理解し、電気料金の見直しに役立ててください。

高圧電力の基本料金はどのように決まる?

高圧電力の基本料金は、一律の金額ではありません。契約電力や力率など、複数の要素をもとに算出されます。

ここでは、まず電気料金の基本構造を確認したうえで、基本料金の計算式や契約電力の決まり方について解説します。

電気料金の基本構造

高圧電力の月額料金は、主に次の項目で構成されています。

  • 基本料金
  • 電力量料金
  • 燃料費調整額
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)

基本料金は、契約電力などをもとに毎月発生する料金です。一方、電力量料金は実際に使用した電力量(kWh)に応じて変動します。

このほか、燃料価格の変動を反映する燃料費調整額や、再生可能エネルギーの普及を目的として法律に基づき徴収される再エネ賦課金が加算され、毎月の電気料金が決まります。

基本料金の計算式

多くの電力会社において、高圧電力の基本料金は以下の計算式を用いて算出されています。

基本料金 = 基本料金単価 × 契約電力 ×(185 - 力率)÷ 100

※上記の計算式は代表的な一例です。ご契約中の電力会社、選択している料金プラン、お住まいの地域、あるいは季節(夏季・その他季)によって、基本料金単価や力率補正の具体的な適用方法は異なります。

基本料金を左右する要素は「基本料金単価」「契約電力」「力率」の3つだけです。

このうち、基本料金単価は電力会社との契約で固定されるため、企業側が工夫してコントロールできる変動要素は「契約電力」と「力率」の2点に絞られます。

ちなみに、力率とは、供給された電気をどれだけ効率よく利用できているかを示す割合(%)です。一般的には85%を基準として、これを上回る場合は基本料金が割引、下回る場合は割増となる料金体系が採用されています。ただし、適用条件は電力会社や契約プランによって異なります。

契約電力の決定方法

基本料金の掛け算に用いられる「契約電力」の決まり方には、施設の契約規模に応じて2つの方法が存在します。


【実量制(契約電力が500kW未満の場合)】

過去1年間の電気の使用実績(最大デマンド値)をもとに、自動的に契約電力が決定する仕組みです。中小規模のオフィスビルや小規模な工場など、高圧電力を契約している法人の大半がこの実量制に該当します。


【協議制(契約電力が500kW以上の場合)】

電力会社と契約者が個別に話し合いを行い、双方の合意によって契約電力を決定する仕組みです。主に大規模な工場や大型商業施設などが対象となります。


多くの担当者に関係するのは「実量制」です。実量制では、過去の実績によって基本料金の基準が自動的に決まります。

デマンド値から基本料金を計算する仕組み

高圧電力の基本料金を理解するうえで欠かせないのが、「デマンド値(最大需要電力)」です。実量制では、このデマンド値をもとに契約電力が決まり、毎月の基本料金に反映されます。

ここでは、デマンド値の仕組みや契約電力が決まるルール、基本料金の計算例を紹介します。

デマンド(最大需要電力)とは

デマンド(最大需要電力)とは、30分間の平均使用電力(kW)のことです。電力会社は30分ごとの平均使用電力を計測し、その月の中で最も高かった値を「最大需要電力(デマンド値)」として記録します。

たとえば、一時的に多くの電気を使用しても、その後の使用量が少なければ30分間の平均値は大きく上がりません。一方で、高い使用量が30分近く続くと、デマンド値が上昇しやすくなります。

契約電力が決まる12か月ルール

実量制における契約電力は、「その月を含む過去12ヶ月間における最大のデマンド値」によって自動的に決定されます。

当月の最大デマンド値が、過去11ヶ月間のどの月の最大デマンド値よりも小さかった場合、過去の最も高かった数値がそのまま当月の契約電力として引き継がれます。一方で、当月のデマンド値が過去の記録を更新して上回った場合は、その新しい最大値が当月の契約電力となり、基本料金の基準も同時に引き上げられます。

この「12ヶ月ルール」があるため、一度でも極端に高いピーク値を作ってしまうと、その後いくら熱心に節電に取り組んでも、丸1年間は高い基本料金を支払い続けなければなりません。

たとえば、8月の猛暑日にエアコンをフル稼働させてデマンド値を跳ね上げてしまった場合、冷房を使わない秋や冬になっても、基本料金は8月のピーク値を基準に請求されることになります。

基本料金の計算例

基本料金の計算方法をイメージしやすいよう、仮の数値を使ってシミュレーションしてみましょう。

※以下は計算方法を理解するためのモデルケースです。実際の料金や割引率は、契約している電力会社や料金プランなどによって異なります。

<設定条件>

  • 基本料金単価:1,200円/kW
  • 契約電力:150kW
  • 力率:90%

一般的な計算例では、力率が85%を基準として、それを上回る場合は基本料金が割引となるケースがあります。

この条件では、力率による補正係数は次のようになります。

(185−90)÷100=0.95

これを基本料金の計算式に当てはめると、

1,200円 × 150kW × 0.95 = 171,000円

となります。

このモデルケースでは、基本料金は171,000円(税抜)です。

一方、力率が85%を下回る契約では、基本料金が割増となる場合があります。ただし、適用条件や計算方法は電力会社や料金プランによって異なるため、実際の契約内容を確認しましょう。

基本料金を見直す方法

高圧電力の基本料金は、契約内容や電気の使い方を見直すことで削減できる可能性があります。

電気料金の見直しにつなげるため、契約電力や基本料金単価に影響するポイントを把握するようにしましょう。

デマンドを管理する

基本料金を抑えるには、デマンド値を適切に管理することが効果的です。

前述したように、実量制では過去12か月間で最も高いデマンド値が契約電力となるため、一度でも大きな電力使用のピークが発生すると、その後約1年間は高い契約電力が維持される可能性があります。

デマンド値を抑える方法は、次のような取り組みが代表的です。

  • エアコンや生産設備の稼働時間を分散する「ピークシフト」
  • 使用電力が集中する時間帯の稼働を調整する「ピークカット」
  • デマンド監視装置を活用し、使用電力をリアルタイムで把握する

設備の運用方法を見直すだけでも、デマンド値の上昇を抑えられる場合があります。

電力会社・料金プランを見直す

基本料金単価を見直すことも、電気料金の削減につながる方法の一つです。

高圧電力は、契約する電力会社や料金プランによって基本料金単価やサービス内容が異なります。そのため、まずは現在の契約内容が自社の電力使用状況に合っているか確認するようにしてください。

たとえば、現在の電力会社で料金プランを見直したり、複数の小売電気事業者から見積もりを取得したりすることで、電気料金を抑えられる可能性があります。

電力使用量や事業内容に合わせて契約内容を見直すことで、無理なくコスト削減を目指しましょう。

高圧電力の基本料金を見直してコスト削減につなげよう

高圧電力の基本料金は、基本料金単価・契約電力・力率をもとに計算されます。実量制では、過去12か月間で最も高いデマンド値が契約電力となるため、一度の電力使用のピークが、その後約1年間の基本料金に影響する場合があります。

電気料金を見直すには、自社の契約電力や力率、電力の使用状況を把握したうえで、デマンド管理や料金プランの見直しを行うことが大切です。

パドゲイト合同会社では、高圧電力に関するご相談を承っています。契約内容や電力使用状況を踏まえ、お客様の状況に応じたご提案が可能です。

電気料金の見直しをご検討の際は、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。

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